巨大リコーダー: 2m では鳴らない! どうする?!

2010 7/5 附属小サイエンスフェア音ブース、巨大リコーダーの試作です。55 mm 角の立方体ケルンから作ったヘッド部分をクランプで仮組みして、塩ビ管につないでみました。塩ビ管の太さは内径約 44 mm (VU40)、長さ 1 m 数本をジョイントで繋げていきます。

20100705pipe01

長さ 1 m では、そこそこよく鳴ります。それでは、と、2 m にしてみました。

鳴らない。

基音がほとんど鳴りません。そ〜〜っと吹くとかすかに鳴っているようですが、ざわつく会場では聞き取れないレベル。第 2 倍音らしき音はよく鳴ります。 でもそれじゃ 1 m とほぼ同じで、長くした意味なし。

20100705pipe02

↓ヘッド部分のアップです。

20100705pipe03

さて、困りました。1 m ではあまり珍しくありません。インパクト弱い。 ぜひとも 2 m ぐらいにはしたいところ。どうも、まだパイプが細いようです。細いパイプは基音が鳴りにくく、高次倍音が鳴りやすい、と、どこかで読んだ気がします。

パイプオルガンの解説書(※)に、「テッパーの標準スケール(ノーマルメンズール)」というオルガンパイプの寸法に関する資料があり、これによると 8ft (約2.4m) の C のパイプは直径 155.5 mm とのこと。これはかなり太くてこのまま使われる例は少ないとのことですが、それにしても太い。

こうなると意地ですから、パイプを太いものに交換してみることにしました。

(※) 秋元道夫: 『パイプオルガン – 歴史とメカニズム』、(株)ショパン 2002 年刊、ISBN 4-88364-156-2