いろいろなところに散らばっていた、過去に作ったオルガンたちの制作記事を、まずは集めてこようと思います。
現在進行形のパイプオルガン制作記も、順次載せていきます。
のんびりとすすめます。
いろいろなところに散らばっていた、過去に作ったオルガンたちの制作記事を、まずは集めてこようと思います。
現在進行形のパイプオルガン制作記も、順次載せていきます。
のんびりとすすめます。
パンチカード・オルガンによる「ジングルベル」の演奏です。
2010/10/28の記録です。
弁も出来上がり、鉛インゴットの重りも届いたので、リザーバーふいごのテストができます。
弁、フィーダー(送り)ふいご、弁、リザーバーふいご、リコーダーパンチカードオルガンの順に接続してみます。
はやる気持ちであせってもなかなかうまく接続できません。なにしろふいごたちは自立しないし、パイプの口径も最後のオルガンだけ細くて合いません。まずは気を落ち着けて、スタンドや、口径変換アダプタを作ります。
やっと安定して接続し、テストしてみました。
う~~~む、いまいち。あんまりちゃんと鳴らないぞ。なぜだ~ちきしょ~。
フィーダーで一生懸命パタパタと送り込んで、やっとなんとか持続音になる。リザーバーふいごがぴっちりで、完全には閉じないので、容量を損している。リザーバーのきつい角度で折りたたまれる角の部分で、テーブルクロスが破れてきて、若干空気漏れを起こしている。orz…。リザーバーのふくらみ具合が真ん中あたりの時は大きな音が出るが、それより膨らんでもしぼんでも、音が小さくなる。3和音ぐらいが比較的よく鳴り、持続音にもなるが、単音だと大きな音が出ない????
いろいろ考えて、ふいごの容量と、各部分の「空気の通りやすさ」について、もっときちんと考えて配分しないと、うまくいかないのだろうと推論。
以下現時点での仮説。間違っているかもしれません。
・まず、オルガン側で消費される風量より、フィーダーで送り込まれる風量が多くなければ、リザーバーは膨らまず、平滑化装置として機能しない。当たり前といえば当たり前。オルガン側の抵抗とフィーダー側の抵抗の相対的な大小も関係しそうだ。
・この形のリザーバーは、ふくらみの位置によって出力風量が変わる。これは形状を工夫しないと改善しない。別サイトで同様のことを論じているのを見かけた。
・各所の密閉が不充分で、オルガン側が単音で高抵抗になったとき、各所の隙間のほうが相対的に低抵抗になり、多くの空気が隙間から漏れてしまう。オルガン側が3和音などで低抵抗になったときは、隙間からはあまり漏れずオルガンに空気が送られる。(ほんとかな?要検証)
とにかく、しっかり設計しなおして再チャレンジする必要があります。すぐにはできません。あわよくば11月アタマの科学の祭典にふいご駆動で出展しようと思っていたのですが、間に合わない。またの機会にしましょう。リコーダーパンチカードオルガンは、前回同様ヘアドライヤー駆動で出展します。
2010/10/25の記録です。
底板に、満杯時に開く小さな弁をつけます。
出来上がった底板を本体にとりつけます。透明テーブルクロスを折って底板に接着します。
ここまでできると、試しに少し折りたたむことができます。う~む、あんまりスムーズにはたためないぞ…。ぴったりに作りすぎたかな…。
2010/10/22の記録です。
少しずつ試作を進めています。
今日はバッファふいごの天板と底板を作りました。
底板には吸排気の穴を開け、VU40用の塩ビ管ソケットを取り付けます。エポキシ系接着剤で固定します。ふいごが満杯になったときの空気抜き用の小さな穴もあけてあります。ここには弁をつけます。
透明テーブルクロスの筒に天板を取り付け、箱状になりました。接着剤の硬化を待ちます。今日はここまで。
2010/10/20の記録です。
ふいごをオルガンなど楽器に使うには、風を一定にする仕掛けが必要です。この目的で、空気をためておいて重りやばねで加圧して一定の風を送るふいごが、リザーバー(バッファ)ふいごです。
主に楽器目的ですが、境先生によると、もしかしたら、たたら製鉄でも必要になるかもしれない、とのことです。いままで電動送風機で一定の風を送っていて、あまり風に変化があると製鉄がうまくいかない、とのことです。そこで取り急ぎ、バッファふいごも試作してみることにしました。
アントレの2番目の特集、ポジティフ・オルガンの制作のなかに、バッファふいごの作り方が載っていますから、それに倣ってすすめます。ただ、革の代わりに透明テーブルクロスを使います。
まず、形を保つための薄板を、長方形と台形に切り出します。
透明テーブルクロスの上に薄板をプラスチック用接着剤で貼っていきます。
筒状になりました。接着剤が固まるまで放置です。きょうはここまで。
2010 7/19 附属小サイエンスフェア出展検討中の「巨大リコーダー」、大きなリコーダー式ヘッドを作ったら、太いパイプで長さ 3m まで鳴りました。
これまで、開口部幅 55 mm のリコーダー式ヘッドを使い、内径 44 mm パイプでは長さ 1m は鳴るが 2m は鳴らず、内径 107 mm パイプでもやっぱり長さ 2m はほとんど鳴らず、という状況でした。ヘッドの開口幅が小さいのかもしれない、ということでした。
他の楽器たちの制作のメドが立ったので、大きなヘッド作りを再開しました。
ケルンは 85 mm 角のカツラ立方体。直径 8 mm の穴を T 字形にあけ、切り込みを入れます。垂直の切り込みは昇降丸のこ盤で、ななめの切り込みは手のこで切りました。手のこの方はかなり苦労して、断面もぎざぎざになってしまいました。
リップの部分はパイン集成材。今回は手作業で、ノミで削り落としました。かなり力を入れて大きな音をたてながらノミを打ちました。
隙間は、前回はケルンを削って作りましたが、今回はケルンのふたとの間に 0.5 mm 厚のボール紙を挟むことで隙間を作る方法を試してみることにしました。
ヘッドをクランプで仮組して内径 107 mm のパイプをつなぎ、音を出してみました。
長さ 2 m でも、かなり大きな音で基音が出ました。やった! やはりヘッド開口部の幅も重要であるようです。
さらに調子に乗って、もう 1 m 継ぎ足して 3 m にしてみました。
3m でも、鳴りました。やったやった!
ちなみに、2m で 8ft C の上の D ぐらい、3m で 8ft C の下の G ぐらいの音です。8ft は約 2.4 m ですから、ほぼ妥当な状況と予想されます。なおこの長さは塩ビ管部分の長さで、実際鳴っている長さは、これにヘッド部分長さが加わります。
当初案では、これに大きな「指穴」ならぬ「手塞ぎ穴」を開けて、音階を演奏する予定でした。いろいろ資料を調べてみると、穴の位置を決めることはかなり複雑な考察を必要とするようです。 穴の大きさも音程に多大な影響を与えるようです。複数回の試行錯誤が予想されます。期日も迫ってきましたし、もしかすると「指穴」は今回の附属小サイエンスフェアでは見送るかもしれません。
2010 7/6 附属小サイエンスフェア、巨大リコーダー試作です。昨日はおそらくパイプが細すぎて 2 m 管は基音が鳴りませんでした。そこで、意地ですから、今日はホー○ックにでかけて太いパイプを買い込んで、試してみました。
意地ですから、テッパーのノーマルメンズール、直径 155.5 mm に近いものも試してみようと、ホー○ックで太い塩ビ管を探したら、ありました。内径 154 mm (VU150)。店にある中ではいちばん太いやつだ。
でも、巨大です。持ち帰ることは不可能です。こんなの抱えてバスに乗ったら、社会の迷惑です。そもそも、重くて持ち上げられないヨ。
しばし巨大塩ビ管の前で逡巡した末、 数ランク細い内径 107 mm (VU100) にしました。意地ですが妥協します。1 m のこれ数本と、ジョイントと、閉管にすることもあろうかとキャップも数種類買いました。
さて、大学に戻り、昨日のヘッドを太い塩ビ管に取り付けるためにアダプターを作って、繋げてみました。2m です。内径 107 mm でも充分巨大です。平行して置いてあるのが昨日の直径 40 mm パイプ。
しかし、鳴らない。orz
昨日の内径 40 mm よりは少し鳴りやすいようですが、やっぱり基音がほとんど鳴りません。そ〜〜っと吹いてやっとです。 図体でかいくせにこんなにかすかにしか鳴らないのではねぇ…。
困りました。
ヘッドが小さいのかもしれません。特に歌口開口部分の幅が小さい可能性があります。テッパーのノーマルメンズールによると、内径 105.3 mm 管での歌口開口部分の幅は 86.3 mm とあります。
こうなるといよいよ意地ですから、ヘッド部分をもっと大きいのにしましょう。さっきホー○ック で一辺 85 mm のカツラ材サイコロを売っていましたから、それで作ってみよう。
でもその前に他のこともやらねばなりません。しばらく放置となりそうです。
2010 7/5 附属小サイエンスフェア音ブース、巨大リコーダーの試作です。55 mm 角の立方体ケルンから作ったヘッド部分をクランプで仮組みして、塩ビ管につないでみました。塩ビ管の太さは内径約 44 mm (VU40)、長さ 1 m 数本をジョイントで繋げていきます。
長さ 1 m では、そこそこよく鳴ります。それでは、と、2 m にしてみました。
鳴らない。
基音がほとんど鳴りません。そ〜〜っと吹くとかすかに鳴っているようですが、ざわつく会場では聞き取れないレベル。第 2 倍音らしき音はよく鳴ります。 でもそれじゃ 1 m とほぼ同じで、長くした意味なし。
↓ヘッド部分のアップです。
さて、困りました。1 m ではあまり珍しくありません。インパクト弱い。 ぜひとも 2 m ぐらいにはしたいところ。どうも、まだパイプが細いようです。細いパイプは基音が鳴りにくく、高次倍音が鳴りやすい、と、どこかで読んだ気がします。
パイプオルガンの解説書(※)に、「テッパーの標準スケール(ノーマルメンズール)」というオルガンパイプの寸法に関する資料があり、これによると 8ft (約2.4m) の C のパイプは直径 155.5 mm とのこと。これはかなり太くてこのまま使われる例は少ないとのことですが、それにしても太い。
こうなると意地ですから、パイプを太いものに交換してみることにしました。
(※) 秋元道夫: 『パイプオルガン – 歴史とメカニズム』、(株)ショパン 2002 年刊、ISBN 4-88364-156-2
2010 7/2 来る 7/30 に予定されている附属小学校サイエンスフェアで、大きな木管系の管楽器、という案が出ていて、それの試作にかかりました。長いパイプに穴をあけ、子ども一人が穴一つを担当してふさいだり離したりして、いろいろな高さの音を出そう、という試みです。
そこで問題なのが、発音機構。金管式の唇振動という手もありますが、作るのは簡単だが鳴らすには人間の方がある程度熟練していなければなりません。できればただ吹くだけで鳴るのがよい。
そこで、リコーダー式のヘッドを作ることにしました。太い塩ビ管の端にこれをつけてやろう、という魂胆です。塩ビ管の長さは大胆にも 2m から 3m (!?) ぐらいを予定。
今日から、その試作にかかりました。オルガンの太い木管パイプのつくりかたを参考にしています。はたして、鳴るかな。
ホームセンターで買ってきた、カツラ材の 55mm 辺の立方体をケルンとします。8mm の穴をあけ、切り込みを入れます。
パイン集成材の側面板を接着したところ。
ちなみに、長いパイプを基音で鳴らすのはむずかしいことが予想されます。以前札幌のリコーダー制作家の N さんに、長くて大きいのは作るときに注意がいりますか?と聞いたら、そんなに大きいのは作ったことがないです、と、あっさり却下されました…(^^;;)