巨大リコーダー: 長さ 3m のパイプが鳴った

2010 7/19 附属小サイエンスフェア出展検討中の「巨大リコーダー」、大きなリコーダー式ヘッドを作ったら、太いパイプで長さ 3m まで鳴りました。

これまで、開口部幅 55 mm のリコーダー式ヘッドを使い、内径 44 mm パイプでは長さ 1m は鳴るが 2m は鳴らず内径 107 mm パイプでもやっぱり長さ 2m はほとんど鳴らず、という状況でした。ヘッドの開口幅が小さいのかもしれない、ということでした。

他の楽器たちの制作のメドが立ったので、大きなヘッド作りを再開しました。

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ケルンは 85 mm 角のカツラ立方体。直径 8 mm の穴を T 字形にあけ、切り込みを入れます。垂直の切り込みは昇降丸のこ盤で、ななめの切り込みは手のこで切りました。手のこの方はかなり苦労して、断面もぎざぎざになってしまいました。

リップの部分はパイン集成材。今回は手作業で、ノミで削り落としました。かなり力を入れて大きな音をたてながらノミを打ちました。

隙間は、前回はケルンを削って作りましたが、今回はケルンのふたとの間に 0.5 mm 厚のボール紙を挟むことで隙間を作る方法を試してみることにしました。

ヘッドをクランプで仮組して内径 107 mm のパイプをつなぎ、音を出してみました。

長さ 2 m でも、かなり大きな音で基音が出ました。やった! やはりヘッド開口部の幅も重要であるようです。

さらに調子に乗って、もう 1 m 継ぎ足して 3 m にしてみました。

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3m でも、鳴りました。やったやった!

ちなみに、2m で 8ft C の上の D ぐらい、3m で 8ft C の下の G ぐらいの音です。8ft は約 2.4 m ですから、ほぼ妥当な状況と予想されます。なおこの長さは塩ビ管部分の長さで、実際鳴っている長さは、これにヘッド部分長さが加わります。

当初案では、これに大きな「指穴」ならぬ「手塞ぎ穴」を開けて、音階を演奏する予定でした。いろいろ資料を調べてみると、穴の位置を決めることはかなり複雑な考察を必要とするようです。 穴の大きさも音程に多大な影響を与えるようです。複数回の試行錯誤が予想されます。期日も迫ってきましたし、もしかすると「指穴」は今回の附属小サイエンスフェアでは見送るかもしれません。