「リコーダーパンチカードオルガン 2010/08」カテゴリーアーカイブ

釧路遊学館科学の祭典に音ブースとして出展

2010/11/03の記録です。

7月の附属小サイエンスフェアに続き、音や楽器の原理をデモンストレーションするブースを出展しました。

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子どもたちへのウケはやはり「まあまあ」という感じです。附属小のときよりは時間制限があまりない分、長居する子も数名いたようです。

リコーダーパンチカードオルガンはやはり「大人」にウケます。子どもにはあまり…。

3mの巨大リコーダーを、子どもが吹いているところです。大学院生が作った紙筒は、期せずして「スライド」として機能することがわかり、今日もトロンボーンのように音程を変化させてデモンストレーションしました。

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終了時刻まぎわに、3つのスリットドラムのうち小さい2個が、子どもに思いっきり叩かれて音盤が割れてしまいました。壊れだすと面白がってもっと強く叩くものだから、一番小さいものなどはバラバラにされてしまいました。完全に子どもの自由にさせておくとこういうこともあるでしょう…。打楽器は野生に火をつける?のかしらね…。小学校の先生たちは耐久性耐久性とおっしゃいますが、野外運動用具なみの扱いを受けて持ちこたえる「楽器」は、存在しないと思うなあ…。まあ、それはともかく、戻ったら修理を試みましょう。

リコーダーパンチカードオルガンの修理・改良

2010/11/02の記録です。

他のプロジェクトと平行して、11/3の科学の祭典出展へむけて楽器たちのメンテナンスを進めています。リコーダーパンチカードオルガンも、細かな故障を修理・改良します。

10/27 マスキングテープで仮止めのままだったリコーダーとパイプとの接続部を、防水気密テープで本固定しました。さらに、マスキングテープを巻き込んでしまい、のりの汚れがついてしまったアクリル板裏側を、シールはがし剤で掃除しました。でもあまり汚れていなかった。

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10/28 学会発表練習が終わった深夜、木工室に戻って、附属小サイエンスフェアで破損していた紙巻きロールのクランク部分を、丈夫に作り直しました。

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クランクの腕部分はコクタンの端材で。つまみ部分は長いボルトナットを貫通し、空回りするようにしました。終わったのは24:00(^^;;)。

11/02 科学の祭典を明日に控え、ドタンバの改良です。紙巻ロール部分は塩ビ管の両端に木材をはめ込んでいたのですが、ここのところの寒気で木材が収縮するのか、日によってはめ込みがゆるくなってから回りします。また紙をマスキングテープで止めるのは、テープがはがれて巻き込まれる事故が多いので、テープを使わずスリットに挟み込む方式が望ましいです。

そこで、紙巻ロール全体を木製とし、木工旋盤で作り直すことにしました。

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このあと、両端の四角い部分を残したまま昇降丸ノコ盤で溝を切ります。

出来上がった紙巻部です。でもまだ紙巻は重くなったり軽くなったり。回転機構部分はむずかしいです。クランクが丈夫になったので、壊れることはないと思いますが…。

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以前はどうだったかというと…。

さて時間切れ。本番は明日です。

附属小サイエンスフェア発表練習

2010 7/22 今日は附属小サイエンスフェアに参加する各研究室のメンバーが集まって、発表練習をしました。学生たちは「プレ」と呼び習わしているようです。

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方法研「音ブース」はトップバッター。

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↑ホースホルン。

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↑リコーダーパンチカードオルガン。

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↑一弦ベース。

持ち時間 10 分ということと、まだ完成していないものもあり、今日はこの 3 品でした。

この後各研究室の発表が続きましたが、広重は 4 年目卒論打ち合わせのため退席。

リコーダーパンチカードオルガン: 試演の様子・巻き取り部制作

2010 7/21 附属小サイエンスフェア出展のパンチカードオルガン、パンチカード第1号が学生たちの手によってできあがり、試演をしました。

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調整の結果、つなぎ目もなんとか隙間を通過するようです。音域を全部使っていないけど、第1号としては、ま、いいか。

学生たちが講義などに行っている間、広重の方で、パンチカードを巻き取るリールを作りました。当初全体を木工旋盤で削り出すつもりでしたが、N 先生のアドバイスにより、両端部分のみ木材で削り出し、紙を巻き取る長い円筒は塩ビ管を利用することにしました。

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木工旋盤で材を削ったところ。4つ分がつながった状態で削ります。

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切り出したところ。太い方が塩ビ管にわずか入らず、電動ベルトサンダーで荒っぽく面取りをし、さらに木殺しをしてなんとかはめ込みました。

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両枠を作り、クランクをつけて、できあがり。クランクは小さくて、真鍮釘を打ったら割れたものもありました。ズボラせずに下穴をあけるべきだった。

↓巻き取り部を使った試演の様子。学生がいないのでカメラを三脚に立てて「ひとり録画」です。YouT○be みたい (^^;)

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リコーダーパンチカードオルガン: アクリル板のしなり対策

2010 7/18 附属小サイエンスフェア出展のパンチカードオルガンですが、天板上のアクリル板の中央がしなって下がり、天板との隙間が狭くなってパンチカードが通りにくくなる問題について、今日は解決を試みました。

今日までに、天板とアクリル板との間の、パンチカードを通す隙間を、ボール紙 1 枚の約 0.5 mm から、ボール紙 2 枚の約 1mm に変更してみました。紙はとてもスムーズに通るようになりましたが、肝心の音が、ほとんど出なくなってしまいました。隙間が大きくなりすぎて、 特に両端において、空気が隙間を抜ける方が抵抗が大幅に小さくなったようで、隙間からほとんどの空気が流れ出てしまって、リコーダーに接続された穴には空気がほとんど行かなくなってしまいました。

そこで隙間はボール紙 1 枚の 0.5 mm に戻し、対策を考えました。

以下の 2 つの案が考えられました。どちらがよいか判然とせず、いきなり制作品に適用して失敗したらまずいこともあり、まずは同等の条件の実験台を作って効果を確かめてみることにしました。

  • 案1:  長手方向と平行に細長いアクリル板を立てて接着し、しなりを軽減する。
  • 案2: 長手方向の中央に、小さな穴あきのアクリル部材を接着し、リコーダーラックからビニタイで吊ってアクリル板の中央部を持ち上げる。

アクリル板はすべて 5mm 厚です。

実験用のリコーダーラック相当品をすばやく組み立てているところ。

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実験セット。

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案1 の、しなり軽減部材。

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案2 のしなり吊り上げ部材。

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実験してみると、案1のように補強部材をつけただけでは、少し中央部に力をかけるだけで今までと同様に紙を挟んでしまうことがわかりました。アクリル板とパンチカード紙との隙間は 0.5mm マイナス パンチカード紙の厚さ ですから、かなり厳しい条件といえるのでしょう。また、細長いアクリル部材を正確に直線で切り出すことはジグソーでは非常に困難なので、接着部分に隙間が発生し効果を弱めてしまう可能性が大きいです。

というわけで、ちょっとカッコが悪いですが、案2 でいくことにしました。

15mm 角程度の小さなアクリル板部材を切出し、 中央に穴をあけます。1個穴あけのときに割れてしまいました。小さい部材は注意が必要です。両面にしっかりマスキングテープを貼ってから穴開けします。

吊り上げ部材を接着しているところ。

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制作品で吊り上げて演奏してみましたが、 肉眼でアクリル板の上向きのしなりがはっきりわかるほど吊り上げると、やはり空気漏れにより音が出なくなります。ラックへリコーダーを固定しているビニタイを縛り直して調整し、重みがアクリル板にかかりにくくすると、ほとんど吊り上げない状態で良好になりました。

どうやら苦労して作った吊り上げ装置は使わないで済みそうです。まあ、こういうこともあります。いざというときに吊り上げられるので安心、ということにしましょう。

今後パンチカードに使っている A3 紙をつなげて長くしたときに、テープでつないだつなぎ目がうまく隙間を通過するかどうか不安があります。そのときにもしかしたらこの装置は活躍するかもしれません。

リコーダーパンチカードオルガン: 風箱とラック組立て・仮組完成・試演

2010 7/16 附属小サイエンスフェア出展のパンチカードオルガン本製作です。

風箱天板とアクリル板の間に、厚さ約 0.5 mm のボール紙をはさんでから、アクリル板を天板に木ねじで固定します。

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昨日までにリコーダを固定するラックの脚部ができています。 15 mm 角のスギ角材で作りました。ラック横木にはリコーダーを固定するビニールタイを通す直径 4mm の穴を合計 32 個開けます。

いよいよ 100 円ショップで買い占めた (^^;) 色とりどりのスケルトンリコーダーを取り出して、色の順番を気にしながら、音階になるように指穴をマスキングテープで仮に塞ぎます。あれ、リコーダーの指使いをすっかり忘れてしまったぞ…。

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一方ラックは横木を脚部に接着します。ゆがんでぐらつかないように慎重に。

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木工ボンドと真鍮釘で固定します。

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出来上がったラックにビニタイでリコーダーを縛り付けていきます。ビニタイが短すぎると苦労する、よね。

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ビニールホースとリコーダの吹口をマスキングテープで仮止めし、仮組完成です。パチパチパチ。意外と素早くできました。(ってここのところ毎日やってるか)

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1年生のメンバーがアタマを混乱させながらガイド線を引いたパンチカード用の A3 紙に、皮細工用のポンチで穴をあけます。直径 10 mm。

いよいよ試演です。ドライヤーで送風します。ちょっと紙の動きがきついけれど、音は良好です。和音も出してみました。ばっちりです。

紙がきついのは、リコーダーの重みでアクリル板が少ししなっているせいと思われます。5mm 厚のアクリル板でもしなってしまうようです。これは後日対策を考えて調整しましょう。

リコーダーパンチカードオルガン: アクリル板整形・リングとホース取付け

2010 7/15 附属小サイエンスフェア出展のパンチカードオルガン本製作です。

今日はまず、昨日苦労して切り出したアクリル板の、荒れた切り口をヤスリで整えます。ジミな作業ですがこのヤスリがけは「ものづくり」の象徴的作業(?!)らしいです(『シブすぎ技術に男泣き!』というマンガ(※)にも出てきますぞ(^^))。ジャコジャコジャコ。

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ヤスリがけでは、材料を万力でしっかり固定するのがミソです。手に持っていては力が吸収されてしまいなかなか削れません。万力で固定して削ったら、意外と素早くきれいになりました。手が当たってもいたくないように、面取りもします。角も忘れずに。

その後、エポキシ系接着剤で、まずアクリル板にリングを載せて接着します。数時間後、接着剤がやや固まってきたところで、リコーダーと接続するビニールホース を設計通りの長さに切って、リングにエポキシ系接着剤で取り付けます。

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(※) 見ル野栄司: 『シブすぎ技術に男泣き!』、中経出版、2010刊、ISBN 978-4-8061-3604-0

リコーダーパンチカードオルガン: 風箱組立て・ラック横木・アクリル板切出し

2010 7/14 附属小サイエンスフェア出展のパンチカードオルガン本製作です。今日はまず、前回あけ忘れた風を吹き込む穴を、ホールソーで風箱側面にあけました。直径は穴に差し込む塩ビ管の外径にあわせて 22 mm です。側面を組んでしまったのでボール盤が使えず、手持ちの電動ドリルを使いましたが、力一杯押してもなかなか進みません。ボール盤の威力を感じました。

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その後、天板を側面に接着、クランプしました。

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メンバーは講義や他の行事の準備の合間をぬって、入れ替わりで木工室にやってきて作業を進めます。

8本のリコーダーを取り付けて支えるラックの横木になる部分を、5.5 mm 厚のシナベニヤ合板から切り出します。リコーダーが扇形に等間隔で並ぶように曲線を使って設計されているので、けがき線は実寸の設計図からカーボン紙を用いて材料に転写します。

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糸のこで切り出します。

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天板の上に隙間を介してのせるアクリル板を切り出します。試作品は厚さ 2 mmでしたが、中央がしなって紙が通過しにくくなるため、本制作は 5 mm 厚のアクリル板を使います。

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ジグソーで切り出しましたが、5 mm 厚にしたせいか刃が摩擦で加熱し、アクリル板を溶かしてしまいます。切り口ががさがさになったり、溶けたアクリルが冷えて刃の周りに固まって刃を固定してしまい、ジグソーが暴れます。なかなか困難な作業です。少し切っては刃を冷やし、これを繰り返してなんとか切り出しました。

その後、アクリル板に風の通る直径 10 mm の穴を 8 個、ボール盤であけました。 さらに四隅に固定のための木ねじの穴を 4 個、直径 3.5 mm であけます。

リコーダーパンチカードオルガン: 本制作開始

2010 7/12 附属小サイエンスフェアで出展する、100円リコーダーによるパンチカードオルガンの本制作を開始しました。これまでリコーダー 3 本で試作を済ませておりました。本制作は 8 本のリコーダーで、1オクターブ分の音階が演奏できるようにします。

今日はまず、主に風箱の部分を作り始めました。

材料から木取りをしています。

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1年生のメンバーは、アクリル板にホースをつなぐ木製のリングを作りました。 ホールソーで内側の穴をあけているところです。寸法はホースの外径同じで、直径 21 mm です。この後、糸のこで 5 mm 外側の円 (直径31mm)を切り出して、8 個のリングを作りました。

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風箱の側面は、トリマーで板の厚さ分の幅の溝を掘ってから組みます。(浅い包み打ち付け継ぎ)

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天板には、空気の通る直径 12 mm の穴を 8 個あけます。その後、紙の通る角はトリマーで丸く(ボーズ面)面取りします。

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今日の分の出来上がり。8 個のリングと底板が写っていませんが。

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側面に風を吹き込む穴をあけるのを忘れました…(^^;)。接着剤が固まるのを待ち、明日以降あけましょう。

パンチカード・オルガン試作

2010 6/8 来る 7/30 に予定されている附属小学校サイエンスフェアにて、音ブースを担当するのですが、その内容の試作をそろそろ始めなければなりません。

試作第 1 弾は「パンチカード・オルガン (仮称)」です。ここ数日試作に取り組んできましたが、今日いちおう形になりました。

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これは風箱の穴の上に、アクリル板を介して100円ショップのリコーダーをパイプで繋げておき、穴を空けた紙を通過させると穴のところで対応するリコーダーが鳴る、というものです。風箱と笛の部分はパイプオルガンと原理的に同じです。パンチカードを使う点は、ハンドル操作で演奏するストリート・オルガンの一部であるとも言えます。

演奏の様子は、ゼミの記事のところに動画で載せました。

制作の様子は、プライベートブログの方に載せる予定です。

本番までに、これを 8 本にしたものを学生と制作します。教えながら作ると何倍も時間がかかります。はたしてどうなることやら。