後期大学院講義でも楽器関係の試作

2010/10/25の記録です。

大学院生はちょっと学術的?に、データ測定に基づくものづくりのさわりを、ちょっとだけ体験してみることにしました。

太い塩ビ管による長いリコーダー、名づけて「巨大リコーダー」に春頃より挑戦していますが、いくつか手のかかる課題があります。

(1) 指穴のあけ方。実際には大きいので手のひらで押さえることになるが、その穴をどうやって塩ビ管にきれいに開けるか。塩ビ管では難しければ、穴を開けやすいよい材料は何か。

(2) 指穴の位置の決定。これは指穴の大きさにも依存するため試行錯誤となる。また、開口端補正なるものが必要らしい。

これらの解決に向けて、少しずつデータ取り・分析・推定をやってみます。

まず、穴を開けやすい材料として、「紙管」を試してみます。生協などで売っている普通の模造紙を、塩ビ管に巻いていきます。そのとき、木工用ボンドを水で薄めた接着剤を紙と紙の間にまんべんなく塗布します。これを何重かに巻けば、紙と接着剤のサンドイッチができて、少し頑丈になることを期待しているわけです。

水で薄めた木工用ボンドを刷毛で塗ります。

20101025in01

巻いています。

20101025in02

一方、指穴位置の決定にむけて、まず管長と音程の関係を測定して、開口端補正込みの両者の関係を求めることを目指します。

以前作った「巨大パンの笛」にリコーダー式ヘッドを差し込んで、なるべく一定に吹きます。その音を音楽用のチューナーで測定します。表示された音名とメーターによるセント値を読み取って、記録します。一方、リコーダー式ヘッドの開口部の、長い管に近い端から、管の先端までの長さも記録しておきます。

長さを測っているところ。

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吹いてチューナーで音高を測定しています。

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次回は、チューナーの音名とセント値から周波数を割り出し、それと管長との関係を Excel で調べます。