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大学院:予測管長の実験と指穴あけ

2010/11/29の記録です。

先週紙管を作成したので、今日は紙管をスライドしで予測した管長に合わせ、音を出して音高を測定してみます。

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あまり、合いません…(^^;;)。どうやら簡単ではないようです。道は遠い。

気を取り直して、指穴を試しにあけてみることにしました。できるだけ大きい穴です。

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紙管といえども、穴を開けるのは結構大変です。穴の大きさや形が音高に影響することが予想されるので、大変です。

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音は、まあまあ、高さが変化します(って当然か)。正確な音階を作るのは大変そうです。道は遠い。もっと簡単に作る方法はないものか…。

釧路遊学館科学の祭典に音ブースとして出展

2010/11/03の記録です。

7月の附属小サイエンスフェアに続き、音や楽器の原理をデモンストレーションするブースを出展しました。

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子どもたちへのウケはやはり「まあまあ」という感じです。附属小のときよりは時間制限があまりない分、長居する子も数名いたようです。

リコーダーパンチカードオルガンはやはり「大人」にウケます。子どもにはあまり…。

3mの巨大リコーダーを、子どもが吹いているところです。大学院生が作った紙筒は、期せずして「スライド」として機能することがわかり、今日もトロンボーンのように音程を変化させてデモンストレーションしました。

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終了時刻まぎわに、3つのスリットドラムのうち小さい2個が、子どもに思いっきり叩かれて音盤が割れてしまいました。壊れだすと面白がってもっと強く叩くものだから、一番小さいものなどはバラバラにされてしまいました。完全に子どもの自由にさせておくとこういうこともあるでしょう…。打楽器は野生に火をつける?のかしらね…。小学校の先生たちは耐久性耐久性とおっしゃいますが、野外運動用具なみの扱いを受けて持ちこたえる「楽器」は、存在しないと思うなあ…。まあ、それはともかく、戻ったら修理を試みましょう。

リコーダーパンチカードオルガンの修理・改良

2010/11/02の記録です。

他のプロジェクトと平行して、11/3の科学の祭典出展へむけて楽器たちのメンテナンスを進めています。リコーダーパンチカードオルガンも、細かな故障を修理・改良します。

10/27 マスキングテープで仮止めのままだったリコーダーとパイプとの接続部を、防水気密テープで本固定しました。さらに、マスキングテープを巻き込んでしまい、のりの汚れがついてしまったアクリル板裏側を、シールはがし剤で掃除しました。でもあまり汚れていなかった。

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10/28 学会発表練習が終わった深夜、木工室に戻って、附属小サイエンスフェアで破損していた紙巻きロールのクランク部分を、丈夫に作り直しました。

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クランクの腕部分はコクタンの端材で。つまみ部分は長いボルトナットを貫通し、空回りするようにしました。終わったのは24:00(^^;;)。

11/02 科学の祭典を明日に控え、ドタンバの改良です。紙巻ロール部分は塩ビ管の両端に木材をはめ込んでいたのですが、ここのところの寒気で木材が収縮するのか、日によってはめ込みがゆるくなってから回りします。また紙をマスキングテープで止めるのは、テープがはがれて巻き込まれる事故が多いので、テープを使わずスリットに挟み込む方式が望ましいです。

そこで、紙巻ロール全体を木製とし、木工旋盤で作り直すことにしました。

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このあと、両端の四角い部分を残したまま昇降丸ノコ盤で溝を切ります。

出来上がった紙巻部です。でもまだ紙巻は重くなったり軽くなったり。回転機構部分はむずかしいです。クランクが丈夫になったので、壊れることはないと思いますが…。

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以前はどうだったかというと…。

さて時間切れ。本番は明日です。

リザーバー(バッファ)ふいご:性能はいまひとつ

2010/10/28の記録です。

弁も出来上がり、鉛インゴットの重りも届いたので、リザーバーふいごのテストができます。

弁、フィーダー(送り)ふいご、弁、リザーバーふいご、リコーダーパンチカードオルガンの順に接続してみます。

はやる気持ちであせってもなかなかうまく接続できません。なにしろふいごたちは自立しないし、パイプの口径も最後のオルガンだけ細くて合いません。まずは気を落ち着けて、スタンドや、口径変換アダプタを作ります。

やっと安定して接続し、テストしてみました。

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う~~~む、いまいち。あんまりちゃんと鳴らないぞ。なぜだ~ちきしょ~。

フィーダーで一生懸命パタパタと送り込んで、やっとなんとか持続音になる。リザーバーふいごがぴっちりで、完全には閉じないので、容量を損している。リザーバーのきつい角度で折りたたまれる角の部分で、テーブルクロスが破れてきて、若干空気漏れを起こしている。orz…。リザーバーのふくらみ具合が真ん中あたりの時は大きな音が出るが、それより膨らんでもしぼんでも、音が小さくなる。3和音ぐらいが比較的よく鳴り、持続音にもなるが、単音だと大きな音が出ない????

いろいろ考えて、ふいごの容量と、各部分の「空気の通りやすさ」について、もっときちんと考えて配分しないと、うまくいかないのだろうと推論。

以下現時点での仮説。間違っているかもしれません。

・まず、オルガン側で消費される風量より、フィーダーで送り込まれる風量が多くなければ、リザーバーは膨らまず、平滑化装置として機能しない。当たり前といえば当たり前。オルガン側の抵抗とフィーダー側の抵抗の相対的な大小も関係しそうだ。

・この形のリザーバーは、ふくらみの位置によって出力風量が変わる。これは形状を工夫しないと改善しない。別サイトで同様のことを論じているのを見かけた。

・各所の密閉が不充分で、オルガン側が単音で高抵抗になったとき、各所の隙間のほうが相対的に低抵抗になり、多くの空気が隙間から漏れてしまう。オルガン側が3和音などで低抵抗になったときは、隙間からはあまり漏れずオルガンに空気が送られる。(ほんとかな?要検証)

とにかく、しっかり設計しなおして再チャレンジする必要があります。すぐにはできません。あわよくば11月アタマの科学の祭典にふいご駆動で出展しようと思っていたのですが、間に合わない。またの機会にしましょう。リコーダーパンチカードオルガンは、前回同様ヘアドライヤー駆動で出展します。

リザーバー(バッファ)ふいご試作:底板の取り付け

2010/10/25の記録です。

底板に、満杯時に開く小さな弁をつけます。

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出来上がった底板を本体にとりつけます。透明テーブルクロスを折って底板に接着します。

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ここまでできると、試しに少し折りたたむことができます。う~む、あんまりスムーズにはたためないぞ…。ぴったりに作りすぎたかな…。

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後期大学院講義でも楽器関係の試作

2010/10/25の記録です。

大学院生はちょっと学術的?に、データ測定に基づくものづくりのさわりを、ちょっとだけ体験してみることにしました。

太い塩ビ管による長いリコーダー、名づけて「巨大リコーダー」に春頃より挑戦していますが、いくつか手のかかる課題があります。

(1) 指穴のあけ方。実際には大きいので手のひらで押さえることになるが、その穴をどうやって塩ビ管にきれいに開けるか。塩ビ管では難しければ、穴を開けやすいよい材料は何か。

(2) 指穴の位置の決定。これは指穴の大きさにも依存するため試行錯誤となる。また、開口端補正なるものが必要らしい。

これらの解決に向けて、少しずつデータ取り・分析・推定をやってみます。

まず、穴を開けやすい材料として、「紙管」を試してみます。生協などで売っている普通の模造紙を、塩ビ管に巻いていきます。そのとき、木工用ボンドを水で薄めた接着剤を紙と紙の間にまんべんなく塗布します。これを何重かに巻けば、紙と接着剤のサンドイッチができて、少し頑丈になることを期待しているわけです。

水で薄めた木工用ボンドを刷毛で塗ります。

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巻いています。

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一方、指穴位置の決定にむけて、まず管長と音程の関係を測定して、開口端補正込みの両者の関係を求めることを目指します。

以前作った「巨大パンの笛」にリコーダー式ヘッドを差し込んで、なるべく一定に吹きます。その音を音楽用のチューナーで測定します。表示された音名とメーターによるセント値を読み取って、記録します。一方、リコーダー式ヘッドの開口部の、長い管に近い端から、管の先端までの長さも記録しておきます。

長さを測っているところ。

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吹いてチューナーで音高を測定しています。

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次回は、チューナーの音名とセント値から周波数を割り出し、それと管長との関係を Excel で調べます。

リザーバー(バッファ)ふいご試作進行中

2010/10/22の記録です。

少しずつ試作を進めています。

今日はバッファふいごの天板と底板を作りました。

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底板には吸排気の穴を開け、VU40用の塩ビ管ソケットを取り付けます。エポキシ系接着剤で固定します。ふいごが満杯になったときの空気抜き用の小さな穴もあけてあります。ここには弁をつけます。

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透明テーブルクロスの筒に天板を取り付け、箱状になりました。接着剤の硬化を待ちます。今日はここまで。

リザーバー(バッファ)ふいご試作開始

2010/10/20の記録です。

ふいごをオルガンなど楽器に使うには、風を一定にする仕掛けが必要です。この目的で、空気をためておいて重りやばねで加圧して一定の風を送るふいごが、リザーバー(バッファ)ふいごです。

主に楽器目的ですが、境先生によると、もしかしたら、たたら製鉄でも必要になるかもしれない、とのことです。いままで電動送風機で一定の風を送っていて、あまり風に変化があると製鉄がうまくいかない、とのことです。そこで取り急ぎ、バッファふいごも試作してみることにしました。

アントレの2番目の特集、ポジティフ・オルガンの制作のなかに、バッファふいごの作り方が載っていますから、それに倣ってすすめます。ただ、革の代わりに透明テーブルクロスを使います。

まず、形を保つための薄板を、長方形と台形に切り出します。

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透明テーブルクロスの上に薄板をプラスチック用接着剤で貼っていきます。

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筒状になりました。接着剤が固まるまで放置です。きょうはここまで。

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ポルタティーフ・オルガン制作:ふいご再取り付け・パイプ調整・ひと段落

2010/09/26の記録です。
朝から木工室に出かけ9:30すぎ開始。今日中にはひと段落させたいです。10月には大学が再開し講義やさまざまな行事がどんどん押し寄せますから、もういいげん、その準備にとりかからねばなりません。
昨晩コーキングだらけにした背面です。まだボンドが完全には硬化せず白いままですが、もう流れないので作業を進めます。
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あれこれ空気漏れ対策をして再度組み立ててみました。昨日よりは改善しましたが、う~ん、いまいち。パイプを鳴らすのにかなりの圧力が必要で、そこまで圧をかけるとあちこちでのわずかな漏れで空気を沢山ロスします。
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考えた結果、これでは仮にふいごやパレットの気密が完全でも、こんなに高圧をかけなければパイプが鳴らないのでは実用できない、という考えに至りました。パイプのケルンと前フタの間の隙間が少なすぎて、空気が流れにくすぎるのではないか?パイプを調整してみるか。
11:30ごろから別の用事で中断し、18:30くらいから再開しました。パイプの調整も、今までの制作方法のようにケルンを削ってしまうと元に戻らないので、前フタとの間にボール紙を挟んで隙間を増やしてみることにしました。
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数本のパイプでテストして、どうやらよさそうだ、となりました。腰をすえてほぼすべてのパイプに同様の処置を施すと、ずいぶんとよくなりました。これなら曲も弾けそうな感じです。やれやれ。
この調整で鳴りにくくなってしまったパイプも1~2本あります。これは後日じっくり調整もしくは交換することにしましょう。
これまでの試行で高圧をかけたため、ふいごの背穴を塞ぐ板をとめる木ねじが抜けてしまいました。これも後日、長い木ねじで修繕するとしましょう。
今回の空気漏れバトル?で学んだこと: 気密も重要だが、完全な気密を実現するよりは、相対的な空気の流れやすさ(圧力?)の関係が大事であるようだ。パイプ側が低圧で発音するならば、他の場所に小さな空気漏れ箇所があったとしても、ほとんどそこからは漏れず、多くの空気はパイプに無事送られる。ただ、あくまで仮説です。
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さて、時間切れとなりました。現在時刻は20:40。鍵盤がこれからですが、ここまででひと段落とします。多分しばらくのあいだ、ポルタティーフオルガン制作に時間は割けないと思われます。再開まで、安置します。