2011/02/05の記録です。
先日以前の補修をはがしたウインドチェスト前縁部ですが、今日は隙間を埋める材を新たに貼付けます。その辺の端材から同じ厚さ12mmのシナベニヤを探してきて、今回はちゃんと幅いっぱいに貼付けます。塞ぐ奥行き分もケチらず充分すぎるほどとりました。
接着剤で貼付け、クランプします。はみ出した接着剤は、もちろんこの写真の直後に拭き取りました(^^;)。
接着剤が乾くまで1日以上放置です。このテンポ感が、デジタル系にはない心地よさです。(って、要するにちょっとしか働かない(^^;)。いや、働けないんですってば)
ポルタティーフ・オルガン制作再開:まずは空気漏れ補修
2011/02/03の記録です。
まず、やっかいなので後回しにしてきた、ウインドチェスト前縁のフタ部分の空気漏れを、やっつけてしまうことにしました。
まず、現段階での姿を記録。いちおうパイプが並びふいごがつき、あとは鍵盤と仕上げ・塗装を残すばかりです。(と思っていたが甘かった…)
制作のごく始めの段階で切り出した、サウンドボードとなる板の不正確さから、前縁部分に隙間があって、そこから空気漏れがするのでした。いちおう以前に対策して、直後は良好だったのですが、何ヶ月か放置した結果、フタが変形したのか、また隙間ができて漏れるようになりました。
パイプと前フタを外したところ。
前縁部の様子。かなりアバウトに木片を接着したのでした。しかも一部分だけ。貼っていないところから案の定空気漏れです。
パレットまで分解するのが面倒だったので、くずが入らないように紙でパレット部分を覆い、作業しました。ジミに手ノミで削り取ります。本体をクランプでしっかり固定すると、意外とさくさく削り進みました。
前回の補修をすっかり削り取りました。今日はここまで。
手作りオルガン大集合へGO!
2011/01/30の記録です。
かねてより古楽雑誌アントレの品川さんからいただいていた「手作りオルガン大集合」のご案内に、ついに参加しますと返事をしてしまいました。日程は 2011 3月末です。
卒論指導が一段落したこともあり、一念発起です。この会に参加表明するということは、未完成のポルタティーフ・オルガンをこの会までに絶対に完成させねばなりません。しかも演奏付きなので演奏もさらわねばなりません。まだ出来上がっていない楽器で何が演奏できるのか、はっきり言って全く不明です。だいたい演奏できるほどマトモな楽器になるんでしょうかね???。えい、なんとかなるさ。これは、とにかく早く完成させろ、という天の配剤(!?)でありましょう。ここでびびっていてはチャンスが逃げますな。
って、ただ行きたいだけ、なんですけれども。
さあて、〆切せまる学会の原稿書きなどもあるといえばありますが、オルガン製作を再開することとしましょう。
大学院:大きなリコーダー:研究室内でお披露目
大学院の講義です。後期の講義の一部で制作・改良してきた「大きなリコーダー」なる塩ビ管とオルガン木管パイプ歌口部分の組み合わせ、今日は一区切りということで、研究室の学生が集まるミーティング、通称「全研」にて簡単なお披露目をしました。
太いパイプに紙を巻き付けた、スライド式極太リコーダー(?)も改めて紹介。
分岐部品を「指穴」として活用し、ふいごで吹くタイプ。 ちょっとだけ音階が出せます。
大学院:大きなリコーダー:穴の位置を決めてみました
2011/01/17の記録です。
大学院の講義です。塩ビ管の分岐部品で指穴を作ろうとしている「大きなリコーダー」ですが、今日は先般から実測と計算で求めてある、音程と管長の関係に従って穴の位置を決め、その位置に分岐部品の「穴」がくるように中間の塩ビ管の長さを計算して切り出し、つなげてみました。
息の量をかなり必要とするので、口で吹くのは大変です。目が回ります。そこで今日からふいごで吹くことにしてみました。
塩ビ管分岐部品を使うときの問題点は、部品のソケット部分に長さがある関係で、穴と穴の間隔をある長さよりも狭くできないことです。 そのためこのままでは「半音」の音程差を作ることが難しい。分岐部品を一番端にして、その先にに何もつなげなければ、開口端と穴との間がちょうど半音ぐらいに相当する距離となります。
というわけで、今日は低い方の一番端が「半音」となる「ミ・ファ・ソ・ラ」の音程となるように作ってみました。
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こんな感じになりました。ふいごで吹くのは、意外とコツが必要で、もわっと押すとなかなか鳴らなかったりします。
調べてみると、音程関係としては「ミ・ファ・ソ・ラ」ですが、実際の高さは D, Es, F, G ぐらい、と、1全音ぐらい低いです。いろいろと原因となる要素がありそうです。
まだ改良すべき点の多い、なかなか不自由な楽器(?)ですが、学期末も近いので、とりあえずこの状態で研究室でお披露目することにしました。
大学院:大きなリコーダー:分岐部品を応用
大学院の講義です。子どもたちに一人ひとあなずつ手でふさいでもらう、大きなリコーダー式の楽器を作るべく、いろいろ制作方法を試しています。
前回まで、塩ビ管に紙を接着剤で固めながら巻いた紙筒を使ってきました。穴も開けてみましたがなかなか難しい。そこで今日から、塩ビ管の配管部品を利用してみることにしました。
「チーズ」という、T字型に分岐するための部品を、指穴として用います。これだと、塩ビ管の直径に近い大きな穴が正確に開いており、また切り口も塩ビ管を差し込めるソケットになっていて平らなので、手や板で容易にふさぐことができそうです。厳密には穴ではなくてかなり「出っ張って」いるので、それが音高にどのぐらい影響するかが興味のあるところです。
今日はメンバーもあまり集まらないので、ちょっとだけ試してみました。リコーダー式のヘッドの「ふた」部分のねじが外れてしまっているので調子が悪く、あまりスムーズに音は出ませんが、ヘッドを修理し、穴の位置を調整すれば、なんとかいけそうな感じです。
オルガン作りの洋書到着
2010/12/10の記録です。
米国のAmazonに発注していたオルガン作りの洋書が、1週間程度で届きました。すばやいです。
H.F.Milne : How to build a small two-manual chamber pipe organ
この本は、オルガン作りの参考にしている先輩サイトで紹介されていました。ふくらみの具合で風量が変化しないリザーバー(バッファ)ふいごの作り方が載っています。たくさんの図面と共に詳細に説明されています。英語ですが。
弁も、いままで私が作ってきたパタパタする弁とは違って、多数の穴に革をかぶせただけのが載っています。これなら静かそうだ。試してみよう。
それにしても、small と言っていますが充分でかいです。普通の家には入りません。まあ two-manual (2段鍵盤)ですからね。
参考にできそうな箇所を、しばらくちんたらと読み進めます。おもしろい。
大学院:予測管長の実験と指穴あけ
2010/11/29の記録です。
先週紙管を作成したので、今日は紙管をスライドしで予測した管長に合わせ、音を出して音高を測定してみます。
あまり、合いません…(^^;;)。どうやら簡単ではないようです。道は遠い。
気を取り直して、指穴を試しにあけてみることにしました。できるだけ大きい穴です。
紙管といえども、穴を開けるのは結構大変です。穴の大きさや形が音高に影響することが予想されるので、大変です。
音は、まあまあ、高さが変化します(って当然か)。正確な音階を作るのは大変そうです。道は遠い。もっと簡単に作る方法はないものか…。
大学院:Excelによる管長の計算と紙管づくり
2010/11/22の記録です。
大学院講義、Excelによってもとめた管長と音高の回帰式から、予想管長をもとめました。
木工室で、今日は塩ビ管VU40に、前回と同じように模造紙を巻いて紙管を作ります。
釧路遊学館科学の祭典に音ブースとして出展
2010/11/03の記録です。
7月の附属小サイエンスフェアに続き、音や楽器の原理をデモンストレーションするブースを出展しました。
子どもたちへのウケはやはり「まあまあ」という感じです。附属小のときよりは時間制限があまりない分、長居する子も数名いたようです。
リコーダーパンチカードオルガンはやはり「大人」にウケます。子どもにはあまり…。
3mの巨大リコーダーを、子どもが吹いているところです。大学院生が作った紙筒は、期せずして「スライド」として機能することがわかり、今日もトロンボーンのように音程を変化させてデモンストレーションしました。
終了時刻まぎわに、3つのスリットドラムのうち小さい2個が、子どもに思いっきり叩かれて音盤が割れてしまいました。壊れだすと面白がってもっと強く叩くものだから、一番小さいものなどはバラバラにされてしまいました。完全に子どもの自由にさせておくとこういうこともあるでしょう…。打楽器は野生に火をつける?のかしらね…。小学校の先生たちは耐久性耐久性とおっしゃいますが、野外運動用具なみの扱いを受けて持ちこたえる「楽器」は、存在しないと思うなあ…。まあ、それはともかく、戻ったら修理を試みましょう。